「さいとう淳一郎」に求めるもの 

その2


急がば廻れ? 企業誘致

多くの地方の政治家が、「企業を誘致します」って言ってるけれど、

全然説得力がないのを、ご本人たち分かっているのかしら、と思う。

 

「企業を誘致します」と公約されても、言っただけで企業が来ると思います?

 

 来ると信じちゃう人は、

自分が企業の工場新設の担当責任者だったらどうします?

 

政治家や自治体の長が来て「お願いします」と言ってきたらOKする?

「工業団地空いてますから、安くします」「税金を10年間安くします」

って言われたらOKする?

 

企業にとって工場・施設の新設・移設の決断は、建設後長期に渡る企業全体の将来の業績・収益を左右する戦略的最重要事項の1つ。その建設候補地の選定は、さまざまな評価項目を検討して行われるんです。その選定自体が妥当なものかどうか、決定発表直後に株価という、非常に厳しい、目に見える客観的な評価がされるんですよ。

 

さあ、あなたはOK出来ますか?

会社の役員会議、株主会議で、選定理由を説明しなくてはいけないんですよ。

説明出来ますか?

納得してもらえますか?

 

悪いですが、こんな程度(失礼!)の理由で企業は来ません。

他の自治体でも同じようなことをしているんです。

「工業用地タダにします」「税金タダにします」なんて言う価格破壊もあるくらい。

 工業団地はどこでも空いているんですよ。

 

じゃあ、どうするんだ!

でしょ。

 

そう思います。

政治家が「企業誘致するつもり」なら、

どうやって「企業誘致」を実現するのか

本当に、その方法は実現可能なのか(勝算あるのか)まで

私達が納得出来る説明をしなくてはいけないと思うのです。

 

それがないから、冒頭に「全然説得力ない」と書いたのです。

 

それとも、例の「実現力」を信じているのでしょうか?

まあ、これは毒薬・麻薬のたぐい。

見せかけの効果が一時はあるかもしれないが、使い方を間違えると命取りだし、そこまで行かなくても副作用は大きい。常習性もあり、まっとうな人は手を出してはいけないモノ。

 

では「企業誘致」にその「実現力」を使うとどうなるか?

 

「実現力」が本来あるべき正当な検討評価プロセスを無視するか、

あるいはそのプロセスに介入することで、

企業誘致」が「実現」してしまうと、

 

1.真摯に検討していたその企業の従業員のモラル・士気が低下する。

2.来るはずのなかった「企業誘致実現」の見返りが求められる。

3.企業が法改正などの利益求めていた場合、「実現力」が「お礼に」その法改正を実施し、内容は国民のためのものではなく、企業寄りのものになる。

4.本来の事業に関する努力でなく、「実現力」に頼るようなモラルの低い企業は、永続的に事業がうまく行かない。

※事業がうまくいかなくなる理由はコレだけではありませんので、これが今ある矢板の企業のことを言っている訳でないと、あらかじめお断りします。あげあし取りはイヤよ。

5.モラルの低い企業が来ることで、町のモラルも低下する。

6.モラルの低い企業の工場から排出される汚染物質の懸念。

7.モラルの低い企業で働く従業員の安全と健康への懸念。

などの心配が出てきます。

 

だったら「さいとう淳一郎」にどうしてもらわなくてはいけないか?

 

長くなりましたので、その3 急がば廻れ? 企業誘致2 に続きます。

 

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